2017.08.30

THETA MIKU アプリは創作ツールなんです

ubu369です。
いよいよ9月1日(金)のWeb販売開始・マジカルミライ先行販売が迫っており、スタッフ一同緊張が高まっております。
さて、ミクTHETAのために開発された専用アプリ『RICOH THETA  Type HATSUNE MIKU (通 称:THETA MIKU)』の秘密をひも解こうという企画がこのブログです。今回のアプリ開発の中心地であるXVI(エクシヴィ)にて、ライターであるリコー生方(ubu369)との鼎談形式とさせていただきました。

リコー生方(ubu369) / XVI代表 近藤(GOROman) / プログラマー 青木そらす
ubu369
今回のテーマですが、THETA MIKUアプリの秘密を伺いたいのですが
GOROman
まずお話ししたいのは、ミクさんは、クリエイターを加速させるシンボルだと思うんですよね。そしてコンピュータ自体も人のクリエイティビティを加速させる。

コンピューターを使ったクリエイティブ人生とは
GOROman
僕の基本となる考えなんですが、コンピューターは人のクリエイティビティーを加速、増幅させるんです。
ubu369
現代的に言えば、『オーグメンテーション/Augmentation(拡張・増強)』ですね。
GOROman
楽器が弾けない人でもDTMを使って演奏できるようになる、字が下手な人でもワープロで超絶キレイな文章を作れる、CADを使って図面を作れる、すべて能力のオーグメンテーションですよね。
3Dモデリングだって、実際には絵を描けない人が非常にすばらしいモデルを作っていたりする。
GOROman
以前はクリエイターではなかった人が、コンピューターの力を借りてクリエイターとしての才能を開花してるんです。
その中のひとつがボーカロイドですよね。歌えない人であっても、自分で作詞して歌を歌わせることができる。
ubu369
DTMをやっている人にとって、歌は鬼門でしたよね。歌モノを作りたいのに、いったい誰に歌わせるんだ、という。
GOROman
自分も高校時代からMIDI使って音楽やってましたけど、歌は鬼門でしたね。自分で歌って録音するなんて考えられないし。
ですから、ボーカロイドもコンピューティングによってクリエイティビティーが加速された非常に重要な例なんですよ。今までできなかったことができる、という。
GOROman
そこでTHETAなんですけど。
ubu369
急ですね(笑)

THETA との出会い
ubu369
THETAとの出会いはいつだったんですか?
GOROman
THETAのまだ発売前に、SNSでTHETAの360度写真が上がっているのを見て、です。
ubu369
THETAが出た2013年当初超高感度な方にフィールドテストしていただこう、ということで当時何人かにお願いしておりました。
GOROman
で、使いまくってる方の360度写真が当時ブログに上がっていて、これはスゴいってなったんです。これは何か新しいことができるな、とものすごい可能性を感じたんです。けど、THETAには何か足りないな、と。

THETA には何か足りない
ubu369
THETAは360度全天球写真を撮影するのを目的にして作ったのではありません。場の雰囲気をSNSで誰かに伝えたい、伝えるのであれば写真ではなくその場全体をキャプチャーしたい、それが写真ではなく『写場』というコンセプトです。
写場して伝える、場の空気感をわかちあう感動というユーザー体験を目指して作りました。
GOROman
シェアの部分はすごくおもしろいなと思ったんですよ。当時からSNSとかやっていましたので。SNSにも絶対に360度の世界があるなと思っていました。
ただ、何かが足りないと感じるようになったのは、すごく手軽に写場できるのでバシバシ撮っちゃうんですが、そのままになっている写真も多いんですよね。活かされていない。
で、実際にいろいろと自分で活用してみて応援もしてきた中で、写場の中でキャラクターと一緒にいられるようになったらおもしろい、写場の中にいままでにはなかった新しい生活感を創れる、とふと思ったんです。
ubu369
なるほど。スタンプという概念は初期からありましたが、キャラクターをアレンジした新しい写場を自分で生み出すということですね。
GOROman
ここで 『みくちゃ*』 なんですけど。
*みくちゃ=青木そらす氏が個人で開発し、無償公開している人気スマホアプリ。写真の中に初音ミクを登場させ一緒の写真を撮影できる。iPhone版、Android版を公開中。
みくちゃの作者であり THETA MIKU アプリ のメインプログラマーである青木そらすさん登場
青木そらす
みくちゃは『初音ミクARアプリ(仮)』みたいな形でスタートしたんです。すぐにみくちゃという名前になりましたが。
GOROman
そのすごい初期の時代から僕はみくちゃを応援していました。自分なりに、写真の中にARでキャラクターが入って新しい世界が生まれるというビジョンもあったので、それをやっているな、と。
ubu369
みくちゃはいつからやっているのですか?
青木そらす
3年くらい前、2014年からですね。
GOROman
ずーっとそらすさんの開発を見守っていたのですが、昨年、2016年10月に札幌で大きなイベントがあった。『No Maps*』というイベントです。
そこにリコーが出展し、XVIもVRの体験デモを出展していました。ここが今回のプロジェクトの直接のキッカケです。
*No Maps:クリプトン・フューチャー・メディアとウエスが中心となり開催する画/音楽/インタラクティブ(IT先端技術など)のクリエイティブコンベンション。
ubu369
僕たちは全天球ライブ技術を開発していましたので、試作機を使ってアイドルの全天球ライブ中継実験をやりに行きましたね。あと、THETAの展示ブースも設けました。
GOROman
初音ミクの大元であるクリプトンさん、リコーさん、XVIが札幌で揃った、ということです。

ミクTHETAプロジェクトが立ち上がる
GOROman
クリプトンさんとリコーさんとXVIがいるんだから、コラボればよいという発想(笑)その時から僕はみくちゃみたいな初音ミクアプリをTHETAでやりたいと思っていました。
ubu369
なるほど。先ほどの『THETAには何かが足りないと思っていた』『自分なりの写場をキャラクターを使って生み出せたら』という問題意識ですね。
ubu369
そらすさんはMIKU THETAプロジェクトに参加することになった時は、どんな気持ちでしたか?
青木そらす
個人の活動が正式にお仕事に繋がったのが嬉しかったですね。イラストや楽曲とは違う分野の採用事例なので、お話を頂いた時は、とても驚きました。
ubu369
それから初めて公式にクリプトンさんに話をしてみたわけです。『TEHTAってこんな商品ですけど、初音ミクとのコラボレーションを考えたいんですが』って打診してみました。
もちろん、『単なる色替えモデルを作るという話ではありません。初音ミクの創作の連鎖をさらに広げていくような新しいユーザー体験を提供したいのです』というお話をさせていただいた。

THETA MIKU の本質
ubu369
みくちゃというベースの技術があったわけですけれど、プログラム的にはゼロから組み立て直したということでした。集大成的な位置付けになるかとは思うんですが、みくちゃから一歩踏み出したところはありますか?
青木そらす
そうですね、技術的なポイントで言えば指でなぞってマスクを作れるところですね。
*筆者注:マスクを作ることによって手前のオブジェクトの後ろにミクさんが隠れるような表現ができる。
GOROman
みくちゃでは3Dのポリゴンでマスクすることができたんですが、普通の人だと直感的に理解できないので、指でやったほうがいいんじゃないかという話になりました。
ここで miku.ricoh ブログのライターでもある社員 sal さんが思わず乱入
社員 sal さんはリコーで最も THETA MIKU アプリを使い込んでおり、多くの作例も制作しています
Post from RICOH THETA. #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
theta360.comでみる>>
社員salさん作例
sal
指でやるマスクは大変便利です。いろいろな人に使えるようにしていくのは大切ですね。
ubu369
はちゅねミクのスタンプも気に入っています。よくあるスタンプではなくてはちゅねというところがすごくツボなんだと思っています。
GOROman
この機能はすごく重要で、モザイクとかぼかしはあまりいい印象にならない。はちゅねスタンプになるともっとカジュアルになって、さらに表現としても使えます。
11種類のはちゅねスタンプ
sal
全天球にミクさんをなじませるライティングの調節もできますし、影の使い方もだんだんとわかってきます。例えば全天球のどこかの鏡とかにミクさんを写り込むようにもできるんです。
この時は人にボカシをかけるのではく、キャラクターをボカシて雰囲気を出したりします。
ubu369
さすが、使い込んでいますね。自分の思うようなイメージを自分で創り出すわけですね。
sal
これまでのみくちゃはミクさんを重ねつつも、撮るのがメインな気がするんです。今回の THETA MIKUアプリは撮った後の楽しみになります。
撮っておいて、後で自由にミクさんを登場させる。これは作品なんですよ、撮った後に自分で好きなように創り上げるわけですから。
GOROman
そう、作品なんですよ。話は戻るんですが、ミクTHETA+THETA MIKUアプリでクリエイターが生まれるんです。THETAにTHETA MIKUアプリが加わることで、誰でもクリエイターになれるんです。
ubu369
まさに今回目指した新しいユーザー体験がそこですね。
これは『創作ツール』なんだ、と。全天球を撮ることはすごく楽しいんですけど、自分の表現を盛り込んだ作品に仕立て上げることができるツールになっているんですね。そこが使っていて気持ちいいんです。
様々な表情を持つTHETA MIKUのミクさん
GOROman
ユーザーがコンテンツを生み出すんですよね。しかも、360度全天球でキャラクターと一緒になれるというツールは世界初だと思います。
ubu369
今日はアプリの秘密をお伺いすると言っても、コンセプチュアルな話になりましたね。本質的な部分。
GOROman
そのほうがよくないですか?(笑)
重要なことは、新しいクリエイターを創出できることではないでしょうか。誰でもクリエイターになれる。
GOROman
僕が初めてパソコンに触れてからずっと思っているのは、コンピューティングパワーでみんながクリエイターになれる、そこがおもしろいと思います。
今回THETAが創作ツールに変わると、僕の中で足りなかった部分が埋まる。自分でミクさんがいる全天球を創作し、みんなにシェアして見てもらう、いいねしてもらう。好きなキャラクターと一緒になった作品を創って、それをSNSで広めていく。
ubu369
皆さんにはクリエイターとしてぜひ作品を上げていただきたいですね!本日は長時間にわたり、ビジョンの話も詳しくお聞かせいただいて、ありがとうございました。
Post from RICOH THETA. #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
theta360.comでみる>>
XVI:GOROmanさん/青木そらすさん リコー:社員salさん/ubu369 と・・・そして、ミクさん!

一時間半に及んだ鼎談(途中乱入ありw)ですが、今回はアプリまわりに絞ってまとめました。さらなる未来の話やオフレコの話、またいつかお披露目できればいいな、と考えています。


(ubu369)

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